仕事をしていく中で、激務で辛いことや人間関係に苦しむこともあると思います。自分が若い時そうであったように、『仕事に行くのが嫌だな。』とか、『あの人と一緒になるとミスばっかりしちゃうんだよな』とか、悩みは尽きませんでした。
昨年は新型コロナウイルス感染拡大真っ只中で、仕事のイベントは延期やら縮小やら中止が相次いでいましたね。誰もが我慢と節制を強いられて、ストレスが溜まっていたことだと思います。
自分の職場でも、『仕事以外はどこにも外出するな』とか『職場のメンバー同士で飲み会禁止』と言われていました。さらには、仕事中も密にならないように、昼食も時間差で食堂を利用するように指示されていました。
まぁ、どこの職場でもこのような【大げさすぎる】対応をしていたんじゃないかなと思い出します。
『休日にどこにも行くな。外出禁止』と言われると、行きたくなっちゃのが人間ってものですね。6月のカラッとした晴れた日に、夜勤明けの後輩を引き連れて、埼玉の山奥へ
焚き火をしに行きました。
持って行ったのは、
BBQテーブル、BBQチェア、100均の鉄板とポケットストーブ、カインズで買った固形燃料、業務スーパーで安売りしていたイカの味付き一夜干し、30%オフの牛肉。。。
こんなもので何ができるのか、行き当たりばったりでしたが、一番の目的は、100均で買った簡易的な焚き火台で焚き火をする!ということでした。
目的の河原につくとさっそく、枯れ枝や落ちてる枝木を拾い集めて焚き火が始まりました。
着火剤で火起こししたので簡単に燃え広がりましたが、次第に大きくなっていく火に、焦りながら、枝木を入れるタイミングもわからないまま、火遊びが始まりました。
『いや、まだ薪入れるの早いよ。ほら消えちゃったじゃん』
『吹く方向考えろよ~。おれに灰がかかりまくるだろが。』
火の扱いがへたくそな焚き火初心者でしたが、みんなそれぞれ楽しそうでした。テンション上がって川に飛び込んだり、熱々のお肉を口に入れ合ったりと、平日の静かな山奥の河原で、いい大人がじゃれあっていました。
一緒に行った後輩たちは、まじめで従順でとってもいいやつですが、それぞれ職場で辛い思いをしていて、仕事中にあまり笑っているところは見たことがありませんでした。常に何かにおびえていて自信がないように感じていました。
でも、焚き火の前でキラキラした表情で、ワクワクしながら目玉焼きを作っている姿を見て、
『なんだか魔法にかかったみたい。』『これが本当の姿なんだなぁ』と感じました。
職場の生産性を高め、活力ある職場にするのが、上司の役目
職務遂行のためには、若者の力がどうしても必要なんですよね。これからの時代はZ世代と言われる若者をいかに活用していくかが、上司の腕の見せ所だと思っています。
今の自分はまだ、そういう上司になれていないけれど、『焚き火』が彼らにそれまで失われていたものを取り戻してくれたように感じました。
その後の職場での後輩たち
心なしかキビキビ・ハキハキと率先して動くようになり、仕事の効率もよくなりました。そして決まって仕事帰りに
『次、焚き火いつやります?』と笑顔で言うようになりました。こちらも自然と笑顔になって『来週やるか!』と返し、予定の日までなんだかワクワクしてしまっていました。
それから、『焚き火の魔力』に気づいた自分は、定期的にそのメンバーと焚き火をしに行くようになりました。これがTAKIBI-KAIの始まりです。今では、メンバーも増えて大所帯で焚き火をやっています。(職場ではまだ4人以上集まっての飲み会等は禁止されているのですが。笑)
自分も『焚き火』のように、若者の未来を明るくできるよう働きかけていこうと思います。